舞台カラマリ柳編初日感想

千秋楽まで見たらもしかしたらいろいろ感想が変わるかもしれないなと思ったので、とりあえず初日を見た時点での感想を記録しておきます。

 

カラマリ原作は4年くらい前にFD含めトロコン済で、シナリオだけでいえば自分の中でかなり上位に入る好きな乙女ゲームなんだけど
なんか舞台版見て思ったのは、本当にシナリオの全部を脚本に詰め込もうとして必死だったんだな…と……。
柳ルートって一番長いからそりゃ全部の要素を入れようとしたら休憩込み195分でも足りないだろうと思うし(実際全部は詰め込めてなかったし)
かといってカットや改変しまくったら作品そのものが変わっちゃいそうだし原作オタクもうるさいだろうし、って考えるとこれが落としどころだったのかなーというのはわかる。わかるんだけど…………
特に一幕、原作のセリフと地の文をずっと役者が(ほぼ)突っ立って喋ってるだけの芝居で、これって舞台でやる意味…ある…?って思ってしまったんだよな。
話が知りたいだけならゲームをやればいいわけで…でもキャラクターが三次元に存在して動いて喋ってることが2.5でやる意味ではあるし、好きな役者の芝居を見られるという意味でも舞台でやる意味はある…のか…?って思ったらマジでわけわかんなくなった。
でもやっぱり「私は○○した」みたいなキャラクターの行動をモノローグの体でキャラクターに言わせて、実際に○○するシーンを演じず次のシーンにいっちゃうみたいなのがありすぎて気になった。別にゲームならそれでいいけど、演劇でそれをやるのはおかしくね????そもそもモノローグに頼りすぎなんだよな。それをどう処理するかがゲームを脚本化するにあたっての脚本家の腕の見せ所なんじゃないでしょうか?知らんけど。

あとこれは別に良い悪いの問題じゃないと思うけど、キャラクターがずっと話し掛ける相手の方を見て喋ってるから基本的に役者の横顔しか見えないのも気になった。
ていうか昨日はドセンだったから基本的に横顔が見えてたけど、これサイドだったら自分側に立ってる役者はずっと後頭部しか見えないわけで……それはまあそういうもんかなという気がしなくもないんだけど、あんまりこれまで見た舞台でそこが気になったことがなかったからなんでだろーって思った。基本的にずっと会話劇だったからかな……

二幕は割とアクションシーンが入ってきたり遊びの部分になりそうなシーンとかがあって一幕よりは楽しめたんだけど、やっぱり基本的には原作のセリフをキャラが喋ってるだけに感じたかな……
全編通してセットの転換とかほぼないしね。一部分が回転して事務所になったり市香ちゃんの自宅になったりしてたけど。まあこの手の舞台でセットが豪華なのが正義というわけではないですが…
このセット多分シリーズ通してずっと使ってると思うんだけど、衣装とウィッグもずっと使いまわしだろうし(キャス変したキャラは除くとして)あんまお金かかってなさそうとか思ってしまったすみません。節約できる部分を節約するのはいいことだよね(?)

 

てかさ、これが真相編なわけじゃん?シリーズものでこれまで何作も舞台やってきてずっと明かされてなかった(全員わかってただろうけど)ゼロの正体が今回やっと明かされたんじゃないの?
原作でゼロの正体が明かされるときって、プレイヤー含めてもうみんな誰がゼロかわかってるけど認めたくなくて、でも柳さんに状況証拠でこいつしかいないだろうって一人に絞り込まされて、最終的にプレイヤー自身に黒幕の名前入力させられるんだよね。あそこって市香ちゃんのその名前を言いたくないって気持ちとプレイヤーのあのキャラクターが黒幕だと認めたくないって気持ちがリンクして、めちゃくちゃ緊迫感あってドキドキしたし印象的だったんだけど、舞台だとゲームのそのシーンでかかってたBGM流してただ市香ちゃんに黒幕の名前言わせるだけでさ……
なんか…あそこだけでももうちょっと……どうにかならんかったか……?という気持ちになってしまった。
乙女ゲームの2.5だとシャレマニを3年くらい前に見たのが最後で、これも割とサスペンス寄りの話だけどここまであれこれ気になった覚えがないんだよな。でもこれも改めて見たらうーんって思うのかな…
あの舞台は今にして思えば推しキャラを演じたのが萩尾圭志だったということが一番の問題点だよ(?)

 

ただやっぱり前日に宝塚を観てしまったのがいけなかった気はする。
カジノロワイヤル、話はマジで面白くなかったし(てか007って絶対こんな話じゃないだろ)急にイルカの生態について歌い始めるの何?って思ったし敵がいきなりラスプーチンなりきり(?)して出てきたのとかマジでポカーンって感じだったんだけど
クソデカルーレットのセットとかめちゃくちゃテンション上がったし、やっぱ宝塚の醍醐味は盆回りまくりせり上がりまくり!ド派手舞台装置!キラキラドレス!スーツ!大階段!大羽根!パレード!だからさ……
別にそういうのをスぺゼロ規模の2.5でやれと言っているわけではなく(あたりまえ体操)自分が元来そういうお金かかってそうな舞台を好む人間だから、その翌日にカラマリを見に行ったのがよくなかったね…という話です。
わたしは観劇が好きなわけじゃないのかもしれないというのは常に思ってるけど、やっぱり宝塚は好きなんだよね…大変不本意ではありますが……(不本意なんだ)

 

役者はみんなよかったです。特に松田岳の白石さんはほんとに喋りも動きも見た目も白石さんそのものですごいよかった~~。白石さん編を見に行けばよかったかもしれん。
あと市香ちゃん役の本西彩希帆ちゃんめちゃくちゃいい声というか歌上手そうな声だな~と思ったんだけど実際どう?(?)
広井くん目当てで見に行ったので吉成くんには逆に言及しづらいみたいなとこあるけど、わんこで可愛かったし敵に気づいた瞬間の表情の切り替えもよかったしアクションもバリバリやっててええやーんってなった。
出番が少ないのはまあ、それはそう……って感じだけど……。むしろ思ってたよりは見せ場あったかも。香月とのなかよぴ設定がちゃんと生きててよかった。

あれこれ言ったけどまあまだ初日だし、ゼロエンドがどうなってるのかは今のところ純粋に楽しみなので期待しております。